![営業メールを送る際のメールトラッキングサービスでよさそうなサービスを見つけたメモ](/_next/image?url=%2Fassets%2Fposts%2F2022%2Fmailtracker%2Fmain.png&w=3840&q=75)
営業メールを送る際のメールトラッキングサービスでよさそうなサービスを見つけたメモ
業務で新サービスのメール営業をする際にサービス選定をした際のメモ
業務で新サービスの営業をする際に
- そこそこの量の営業メールを一気に送る
- 打率を上げるために開封したかどうかをトラッキングし、フォローメールを送る
- 施策の効果を振り返りたいため全体の開封率を知りたい
みたいな要件のものが発生した際のメモ。 自分で SpreadSheet にチェックボックス作ってトラッキングタグを入れたメールを GAS で一斉送信するみたいなのを実装しそうになったが、流石にその手の SaaS があったので紹介。
課題
そもそも今回選定したサービスを利用する前の課題として、
- 素早く仮説検証したい
- そのため Fat な統合的マーケティング SaaS ツールみたいな学習コストがかかるようなものはいやだ
- 営業も永遠に続くようなものではないのでぱっと始められて、ぱっと終われるものがよい
みたいな話があった。 はじめは Zoho みたいなでかい有名なサービスを使ってみたが、思ったより学習コストが高いなと感じた上に、複数のサービスを内包しているので基本料金+ α が必要なことがわかった。 検証段階で潰せたのはえらい。 結果、最悪 Zoho を使うが、もっと軽量なソリューションを調査もしくは実装みたいな話になった。
mailtrack ↗
冒頭書いた要件を満たすものを調査する中で、mailtrack というツールを見つけたので紹介する。 このサービスは pixel-based tracking といって、html メールに 1px のトラッキング用の img タグを Chrome Extension が送信前にメール内に入れて、それを使って開封したかどうかを測定している。 受信者がメールを開くとその 1px 画像がネットワーク経由でリクエストされ、mailtrack 側でリクエストを確認して開封確認をする。
機能としては以下のようなものがある。
- Gmail 上で送信メールが開封されたかどうか分かる
- Gmail 上で既読メールをフィルタしやすくするための仕組みもある(Gmail のラベルを使っているっぽい)
- メールが既読になった際に Chrome の通知を受け取ることができる
- SpreadSheet で複数の連絡先を管理し、そこに記載した人たちにメールを一斉送信できる
- メールの一斉送信では変数を使ってテンプレメールをカスタマイズできる
- 一斉送信したメールの開封率を Dashboard で確認することができる
- 既読メールの一覧を CSV でダウンロードすることができる
シンプルとかいいつつ必要十分そうに見える。
シンプルにメールを送信
Chrome Extension をインストールすると、Google アカウントの認証フローをはさんだ後すぐ使えるようになる。 これがドラフトの状態。
![draft](/_next/image?url=%2Fassets%2Fposts%2F2022%2Fmailtracker%2Fdraft.png&w=1200&q=75)
いくつかのオプションが選べる。
![options](/_next/image?url=%2Fassets%2Fposts%2F2022%2Fmailtracker%2Foptions.png&w=1200&q=75)
"when opened for the first time"にチェックを入れておくと、以下のようなブラウザ通知が受け取れる。
![notification](/_next/image?url=%2Fassets%2Fposts%2F2022%2Fmailtracker%2Fnotification.png&w=828&q=75)
また、Dashboard 機能もあり、Gmail に依存せず開封したメールの一覧をチェックできる。 これが初期状態で、
![initial dashboard](/_next/image?url=%2Fassets%2Fposts%2F2022%2Fmailtracker%2Finitial_dashboard.png&w=3840&q=75)
開封後はこうなる。
![opened](/_next/image?url=%2Fassets%2Fposts%2F2022%2Fmailtracker%2Fopened.png&w=3840&q=75)
開封メールの詳細ページもある。ドキュメントを開いたかどうか、リンクをクリックしたかどうかも Upgrade すればわかるようだ。便利。
![opened details](/_next/image?url=%2Fassets%2Fposts%2F2022%2Fmailtracker%2Fopened_detail.png&w=3840&q=75)
メールを送信すると、このように開封したかどうかが Gmail でわかるようになっている。
![on gmail](/_next/image?url=%2Fassets%2Fposts%2F2022%2Fmailtracker%2Fon_gmail.png&w=1920&q=75)
受信者側の見た目はこんな感じ。 Free プランだと下部に強制的にフッターを入れられてしまうが、Upgrade で消すことができるらしい。課金ポイントがイケてる。これは課金せざるを得ない。
![receiver](/_next/image?url=%2Fassets%2Fposts%2F2022%2Fmailtracker%2Freceiver.png&w=1080&q=75)
Campaign 機能で一斉送信
ここからが本題である。ほとんどの人はいちいち労働集約的にメールを個別送信したくないはずだ。
まず以下のような SpreadSheet を用意する。変数にしたい項目と、その値を書く。
![sheet](/_next/image?url=%2Fassets%2Fposts%2F2022%2Fmailtracker%2Fsheet.png&w=1080&q=75)
メール送信画面で、"Campaign"を押して、SpreadSheet を選択するとシートの連絡先が BCC にすべてぶち込まれる。 後は変数を選択してテンプレメールを作る。
![template](/_next/image?url=%2Fassets%2Fposts%2F2022%2Fmailtracker%2Ftemplate.gif&w=3840&q=75)
残すは送信するだけ!と思いたいところだが、きめ細かいサポートがある。 メール送信前に自分のメールアドレスに、SpreadSheet の先頭のレコードを使ってプレビューメールを送信できる。 一斉送信したら大変なミスをした!とならずに済むいい UX。 "Send Campaign"を押すと実際に送信ができる。
![sending option](/_next/image?url=%2Fassets%2Fposts%2F2022%2Fmailtracker%2Fsending_option.png&w=1920&q=75)
プレビューメールはこんな感じ。
![preview](/_next/image?url=%2Fassets%2Fposts%2F2022%2Fmailtracker%2Fpreview.png&w=1920&q=75)
あとは Dashboard で開封率を確認できる。(今回はすべて自分のメールアドレスに対してメールを送ったので 1 件のみになっているが、開封するとしっかり 100%になっていることがわかる)
![campaign](/_next/image?url=%2Fassets%2Fposts%2F2022%2Fmailtracker%2Fcampaign.png&w=3840&q=75)
![open rate](/_next/image?url=%2Fassets%2Fposts%2F2022%2Fmailtracker%2Fopen_rate.png&w=3840&q=75)
その他のサービス
ほとんど CRM との統合で、ゼロワンのスタートアップ的にはそれなりにお値段がするものが多かった。一つだけシンプルな物があったので紹介しておく。
hunter MailTracker ↗
最初に試したのは hunter MailTracker。 こっちはまだ完全フリーで、シンプルに送ったメールの開封確認ができるだけでいいなら選択肢になりそう。
感想
実装したらそこそこの時間かかっただろうけど、SaaS を使うとお金を払って工数を節約できたいい事例。 スタートアップで働くコツは、やらなきゃいけないことを「やらない」こと。 知っている SaaS のレパートリーが多ければ多いほど本質的価値提供にフォーカスできるなと実感したので、定期的にリサーチして行きたい。